「アゼライン酸とレチノール、どちらも気になるけれど一緒に使っても大丈夫?」と迷っていませんか。
ニキビや赤み、ニキビ跡のケアにはアゼライン酸、ハリやキメのエイジングケアにはレチノール。どちらも人気の成分だからこそ、併用したくなる方は少なくありません。一方で「刺激が強い成分同士を重ねると肌に負担なのでは」と不安に感じる声もよく聞かれます。
この記事では、皮膚科専門医監修のもと、アゼライン酸とレチノールは併用できるのかという結論から、一緒に使うメリット、朝・夜での順番や使い方、気をつけたいリスクと対策までを整理して解説します。
アゼライン酸とレチノールは併用できる?まずは結論から
結論から言うと、アゼライン酸とレチノールは併用が可能とされる組み合わせです。働く仕組みや得意とするアプローチが異なるため、役割を分担させながら多角的にケアしやすい点が魅力です。
ただし、どちらも肌のターンオーバーや角質にはたらきかける性質があり、使い方次第では刺激につながる可能性があります。「併用できる」と「いきなり同時にたっぷり使ってよい」はイコールではありません。順番・頻度・保湿を意識することが、心地よく続けるうえでの前提になります。
まずはそれぞれの成分の特徴を整理したうえで、上手な組み合わせ方を見ていきましょう。
そもそもアゼライン酸とは?
アゼライン酸は、小麦やライ麦、大麦といった穀物にも含まれる天然由来のジカルボン酸です。私たちの肌の上にももともと存在する成分で、肌なじみのよさが特徴とされています。
海外ではニキビや酒さ(赤ら顔)の治療薬として30年以上の使用実績があり、80ヵ国以上で承認されてきた成分です。一方、日本では医薬品としては未承認で、化粧品やドクターズコスメに配合される成分として広がってきました。
アゼライン酸に期待できる主な働き
アゼライン酸は、毛穴づまりの原因になりやすい古い角質をケアする作用や、肌荒れ・赤みのもとになる炎症を抑える作用が報告されています[1]。皮脂のバランスを整えたり、ニキビの原因菌にアプローチしたりする側面も知られています。
さらに、メラニンの生成に関わる酵素(チロシナーゼ)のはたらきに着目した研究もあり、色ムラやニキビ跡の色素沈着が気になる肌のトーンケアにも役立つと考えられています[1]。比較的おだやかで、敏感に傾きやすい肌でも取り入れやすい成分とされている点も支持されている理由です。
レチノールとは?ビタミンA由来のエイジングケア成分
レチノールは、ビタミンA誘導体の一種です。肌の生まれ変わり(ターンオーバー)をサポートし、ハリやキメにアプローチする成分として、エイジングケア領域で広く使われています。
レチノールは肌の中でレチノイン酸へと変換され、コラーゲンの産生を後押ししたり、コラーゲンを分解する酵素のはたらきを抑えたりすることが報告されています[2]。こうしたメカニズムから、年齢に応じたハリ不足や毛穴の目立ち、キメの乱れのケアに期待が寄せられています。
一方で、使い始めに赤み・乾燥・皮むけといった反応(いわゆる「A反応」)を感じることがあります。これは肌が成分に慣れていく過程で起こりやすいもので、低濃度から少しずつ慣らすこと、しっかり保湿することが心地よく使い続けるコツです。
アゼライン酸とレチノールを併用するメリット
アゼライン酸とレチノールは、得意とするアプローチが重なりすぎないため、組み合わせることで一度に複数の肌悩みへ多角的にアプローチしやすくなります。
たとえば、アゼライン酸が皮脂や角質、赤み、色ムラのケアを担い、レチノールがハリやキメ、エイジングサインのケアを担う、といった役割分担です。ニキビと毛穴、赤みとエイジングなど、複数の悩みが同居しがちな大人の肌にとっては心強い組み合わせと言えます。
海外の解説でも、赤み・色ムラ・ニキビ跡・キメ・ハリといった幅広いテーマに同時に向き合える点が、両成分を組み合わせる魅力として紹介されています。だからこそ、刺激をためこまない使い方を押さえることが大切になります。
なぜ役割分担でケアしやすいの?
アゼライン酸は角質や皮脂、赤み、色ムラといった「肌表面で起こりがちな悩み」に、レチノールはハリやキメといった「年齢に応じた変化」にアプローチしやすい成分です。アプローチの方向性が異なるため、片方だけでは届きにくいテーマも、二つを組み合わせることでカバーしやすくなります。
また、レチノールに比べておだやかとされるアゼライン酸を「日中の支え役」に、夜のスペシャルケアをレチノールに任せる、といった分担もしやすい点が特徴です。それぞれの得意分野を活かしながら、肌全体のバランスを整えていくイメージで取り入れてみてください。
アゼライン酸とレチノールの比較
| 項目 | アゼライン酸 | レチノール |
|---|---|---|
| 由来 | 穀物にも含まれる天然由来のジカルボン酸 | ビタミンAの誘導体 |
| 主に期待される働き | 皮脂・角質ケア、赤み・肌荒れのケア、トーンケア | ハリ・キメケア、ターンオーバーのサポート |
| 刺激の傾向 | 比較的おだやか。使い始めにピリつきを感じることも | 使い始めに赤み・乾燥・皮むけ(A反応)が出やすい |
| 使う時間帯の目安 | 朝・夜のどちらでも使いやすい | 夜が基本(紫外線で分解されやすいため) |
| 組み合わせ方 | 役割が異なり重ねやすい | 保湿と日中の紫外線対策を併せると安心 |
アゼライン酸とレチノールを併用する順番と使い方
併用で失敗しないためのポイントは、「時間帯を分ける」か「重ねる場合は順番と間隔に気をつける」かのどちらかを選ぶことです。肌への負担を一度に集中させない工夫が基本になります。
① 朝と夜で使い分ける方法(いちばん取り入れやすい)
もっともシンプルで肌にやさしいのが、朝と夜で成分を分ける方法です。たとえば朝はアゼライン酸、夜はレチノール、というように時間帯をずらして使います。
レチノールは紫外線の影響を受けやすいため、夜に使うのが基本です。日中の時間帯はアゼライン酸を取り入れ、夜にレチノールでハリケアを行うと、二つの成分を無理なく毎日のスキンケアに組み込めます。
② 夜にまとめて使う場合の順番
夜のスキンケアで両方を使いたい場合は、テクスチャの軽いものから重いものへと重ねるのが基本です。一般的には、片方を塗ったあと少し時間(目安として数分〜10分ほど)を置いてからもう片方を重ねると、刺激を感じにくいとされています。
重ねづかいは肌への負担が大きくなりやすいため、肌が成分に慣れてきてから取り入れるのがおすすめです。乾燥やヒリつきを感じる日は無理に重ねず、保湿を優先しましょう。
③ 導入は「片方ずつ」「少しずつ」が鉄則
はじめて取り入れるときは、いきなり両方を同時に使い始めないことが大切です。まずは片方の成分を1〜2週間ほど使って肌の様子を見てから、もう片方を加えていくと、刺激のサインに気づきやすくなります。
頻度も、毎日ではなく数日に1回からスタートし、肌の調子を見ながら少しずつ増やしていくと安心です。すべての方に刺激が起こらないわけではないため、ご自身の肌の反応を観察しながら進めてください。
併用で気をつけたいリスク・注意点
アゼライン酸とレチノールはいずれも角質やターンオーバーにはたらきかける性質があるため、同時に強く使うと乾燥・赤み・ヒリつきといった刺激につながる可能性があります。気持ちよく続けるために、次のポイントを意識しましょう。
保湿を欠かさない
刺激を和らげるうえで欠かせないのが保湿です。セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸など、うるおいとバリア機能をサポートする成分を取り入れ、土台となる肌のコンディションを整えておきましょう。
化粧水や乳液でしっかり水分・油分を補ってからアクティブな成分を重ねると、乾燥によるごわつきやヒリつきを感じにくくなります。
日中の紫外線対策を徹底する
ターンオーバーがサポートされる時期の肌は、紫外線の影響を受けやすい状態にあると考えられています。日中は日焼け止めを欠かさず、帽子や日傘などもあわせて活用しましょう。
せっかくのトーンケアやハリケアを活かすためにも、紫外線対策はアゼライン酸・レチノール併用の「セット」と考えるのがおすすめです。
肌悩み別・おすすめの組み合わせ方
どちらの成分を「軸」にするかは、いちばん気になる肌悩みによって変えると考えやすくなります。下の表を目安に、ご自身に合うバランスを見つけてみてください。
| 気になる肌悩み | 軸にしたい成分 | 組み合わせのポイント |
|---|---|---|
| ニキビ・皮脂・毛穴づまり | アゼライン酸 | 夜にレチノールを少量から。保湿を厚めに |
| 赤み・酒さ傾向 | アゼライン酸 | レチノールは低頻度から。刺激を感じたら休む |
| ニキビ跡・色ムラ | アゼライン酸+レチノール | 朝アゼライン酸/夜レチノールで分担 |
| ハリ・キメ・エイジングサイン | レチノール | アゼライン酸は朝に。日中の紫外線対策を強化 |
赤みや酒さ傾向が強い場合は、まずアゼライン酸を中心におだやかにケアし、肌が落ち着いてからレチノールを少しずつ加えるのがおすすめです。酒さ・ニキビのスキンケアについては、日本皮膚科学会のガイドラインでも生活上のスキンケアの重要性が取り上げられています[3]。
アゼライン酸×レチノールのケアに、ベーシックケアAZ&リジール
ベーシックケアAZシリーズは、皮膚科専門医である野田真史医師が監修・開発したスキンケアシリーズです。アゼライン酸を軸に、保湿やバリア機能をサポートする成分を組み合わせ、ニキビや赤み、色ムラが気になる肌の毎日のケアに向けて設計しました。
レチノールによるエイジングケアをあわせたい方には、姉妹シリーズの「リジール」を組み合わせるのが取り入れやすい選択肢です。ここでは、アゼライン酸×レチノールの併用に役立つアイテムをご紹介します。
AZクリーム(クリーム)
アゼライン酸を20%高濃度で配合した、集中ケア用のクリームです。ニキビや赤み、ニキビ跡の色素沈着が気になる部分のポイントケアに向いています。
うるおいを守るセラミドも配合し、高濃度ながら肌になじみやすいテクスチャに仕上げました。Tゾーンや小鼻まわりなど、気になる部分にやさしくのせるように使えます。
リジールエッセンス(乳液)
パルミチン酸レチノールに加え、明るい印象をサポートするグラブリジン、うるおいを抱え込むヒト型セラミドを配合した、夜のエイジングケア向けの乳液です。ハリやキメ、年齢に応じた肌悩みにアプローチします。
レチノールは夜に使うのが基本のため、夜のスキンケアの仕上げとして取り入れやすいアイテムです。アゼライン酸ケアと時間帯を分けたい方の「夜担当」にもぴったりです。
ベーシックケアAZ(乳液)
セラミド・アゼライン酸・ナイアシンアミドを配合した保湿乳液です。アクティブな成分を使う時期の肌の土台づくりに役立ち、うるおいとバリア機能をサポートします。
化粧水なしの単独使用もできる設計なので、シンプルなケアにまとめたい方にも向いています。
AZクリアローション(化粧水)
アゼライン酸誘導体3%とナイアシンアミドを配合し、15種のアミノ酸でうるおいを与える化粧水です。皮脂バランスのケアにも着目し、併用時の保湿の土台として活躍します。
洗顔後の最初のステップとして、肌をやわらげながら次に使う成分のなじみを助けます。
ベーシックケアAZシリーズは、洗顔・化粧水・乳液・クリームがそろったスキンケアシリーズです。アゼライン酸とレチノールを上手に併用したい方は、ぜひ取り入れてみてください。
料金一覧
| 商品名 | 容量 | 通常価格 | 定期価格 |
|---|---|---|---|
| AZクリーム(クリーム) | 30g | ¥3,300 | ¥2,970 |
| リジールエッセンス(乳液) | 60g | ¥4,400 | ¥3,960 |
| ベーシックケアAZ(乳液) | 60g | ¥4,400 | ¥3,960 |
| AZクリアローション(化粧水) | 125ml | ¥4,400 | ¥3,960 |
価格はいずれも税込です。
よくある質問
Q. 朝と夜、どちらにどちらを使うのがよいですか?
基本は、朝にアゼライン酸、夜にレチノールがおすすめです。レチノールは紫外線で分解されやすいため夜向きで、アゼライン酸は時間帯を選ばず使いやすい成分とされています。日中は日焼け止めも忘れずに取り入れてください。
Q. アゼライン酸とレチノールは毎日併用してよいですか?
肌が慣れるまでは、毎日ではなく数日に1回程度から始めると安心です。乾燥や赤み、ヒリつきを感じたら頻度を減らし、保湿を優先しましょう。肌の調子を見ながら少しずつ回数を増やしていくのがおすすめです。
Q. 併用してピリピリしたり赤くなったりしたら?
刺激を感じたときは、いったん使用を休み、保湿でうるおいを補ってください。落ち着いてから低頻度で再開し、それでも合わないと感じる場合は使用を中止します。症状が続く・強い場合は、皮膚科医に相談しましょう。個人差があるため、自分の肌に合うペースを見つけることが大切です。
Q. ビタミンCやナイアシンアミドと一緒に使っても大丈夫ですか?
ナイアシンアミドはおだやかで、アゼライン酸ともなじみやすい成分とされています。ビタミンCは朝のケアに取り入れる方が多く、レチノールとは時間帯を分けると使い分けがしやすくなります。いずれの場合も、アクティブな成分を一度に増やしすぎず、肌の様子を見ながら少しずつ取り入れるのがおすすめです。
まとめ
アゼライン酸とレチノールは、得意とするアプローチが異なるため併用しやすく、赤み・色ムラ・ニキビ跡・ハリといった複数の悩みに多角的に向き合える組み合わせです。一方で、刺激をためこまないために「朝晩で分ける」または「重ねる場合は順番と間隔に気をつける」こと、そして保湿と紫外線対策をセットにすることが上手に続けるコツになります。
はじめは片方ずつ・少しずつ取り入れ、肌の反応を見ながら自分に合うペースを探していきましょう。アゼライン酸ケアにはベーシックケアAZシリーズ、レチノールのエイジングケアにはリジールが、無理のない併用をサポートします。
皮膚科専門医が監修・開発したベーシックケアAZシリーズで、肌悩みに寄り添う毎日のケアを始めてみませんか。
参考文献
[1]https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11512533/
[2]https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11788006/
[3]https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/zasou2023.pdf
記事執筆ドクター
池袋駅前のだ皮膚科 院長
野田 真史
経歴
2007年
東京大学医学部医学科卒業
2009年
東京大学医学部附属病院初期研修修了
2009年
東京大学皮膚科に入局し、東京大学医学部附属病院
2013年
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得
2014年
東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士
米国ロックフェラー大学 Instructor in Clinical Investigation
兼Associate Attending Physician
ニューヨーク州医師免許を取得
Master in translational science(MSc)取得2016年
東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教
2018年
池袋駅前のだ皮膚科開院
資格
東京大学医学部医学科卒業 / 皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)/ 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)/ ニューヨーク州医師免許 / ECFMG certificate(アメリカ医師国家試験合格証) / Master in translational science(米国ロックフェラー大学)/ 米国ロックフェラー大学皮膚科